『メタルマクベス』

新感線☆RS
青山劇場にて。
 



 
メタルで歌い上げるロック・ミュージカル調のマクベス
 
終末戦争後の近未来が舞台とはいえ、ストーリー自体は原作にほぼ忠実。
ただ、あちこちにメタルを入れる必然性を生み出すためか、20世紀のバンド『メタルマクベス』を登場させ、主人公とそのバンドのボーカルの辿る運命がリンクするという設定が付加されていた。
 
うん、面白かった。それは確かなんだけど。
ぶっちゃけた話、ずっとメタルを聞かされると飽きる…。
 
演出として、端々に笑いが散りばめられており、適度な息抜きになっていた。
が、結構シリアスな場面でもギャグを挟み込んでくるのはちょっとなぁ。
そのせいかどうか知らないけど、クライマックスのマクダフの科白、「俺は帝王切開(で産まれたの)だ!」のシーンで笑いが起きたのには、正直あ〜あって感じだった。
 
マクベスの破滅を言い当てるもう一つの予言、「バーナムの森が動く時」は「天の剣が空を裂き、陸の鯨が目を覚ます時」に変わっていた。
“天の剣”は「雷」。これはいい。
でも何で“陸の鯨”が「先の大戦の為に用意され、そのまま封印された核兵器」になるんだろう?予言の響きにちょっと期待していただけに、ちょいと消化不良。
 
松たか子はすごい。
というか、うっかりキャストを忘れてて、途中で気づいてびっくり。
森山未來のタップダンス。
王子の戦闘用ヅラは、ちょっとジョルノ・ジョバァーナっぽいと思ったのは自分だけでしょうか?