『喪服の時間』

弾丸MAMAER 
新宿シアターモリエールにて。


とある作家の通夜の夜。
一通り弔問客も落ち着き、かわりに訪れる奇妙に緩んだ時間。
そこに現れたのは、招かねざる弔問客。
故人の過去、遺族の隠し事、弔問客の秘密…。
それらが一堂に会する時、斎場は笑いに包まれる。


いや、面白かった。今までこの劇団で観た中では1、2を争う好印象。ちょっと一皮向けた感じ?
最初から最後まで暗転なしの一幕物。
それぞれのキャラも立っており、テンポも良く、ずっと楽しんで見ていられました。
特に、故人の息子棟方麟役の山口晶由さんと葬儀屋安住憲雄役の海原さんの会話は、観ていて非常に楽しめました。
女性陣で光っていたのは、なんといっても故人の妻棟方千代乃役の川根有子さん。喪服を着ていながら舞台上を所狭しと動き回るそのパワーには圧倒されました。
ただ、今回はお通夜の晩という事で皆さん(特に女性陣)は喪服で動きにくかったせいか、いつもよりはアクションが少なかったのが残念。
あと、個人的に何人かちょっと力押しというか押し付けがましい芝居に感じられた人がいたのが…。まぁこれは好みの問題なんでしょうけど。
それを差っぴいても十分楽しめる時間でした。
次回は8月に『我、喰らう』の再演。初めてこの劇団とめぐり合った時観たのがこの作品でした。どんな風に生まれ変わるのか今から楽しみです。