『もしも島田が願うなら』(黄色version)

カリフォルニアバカンス
アイピット目白にて。
オススメ度:☆☆☆/ギャグ度:☆☆☆☆/次回期待度:☆☆☆


末期癌の為、余命3ヶ月という宣告を受けた島田は、残りの人生をどう過ごしたらいいのか悩んでいた。
そんな彼に古久利と名乗る男が接近する。
「君の残りの人生、豊かなものにする手伝いをしてあげよう」
彼に協力の元、同窓会と称して集められる高校時代の同級生たち。
そして彼の心をときめかせる一人の女性。
残り僅かな人生に、少しなりとも張りが出てきたように感じる島田。
だが、そこにはある重大なヒミツが隠されていた……


天然工房の斉藤如子さんと松本雄介さんが音響オペをされていた、2バージョンのもう一方。
今日はギャグバージョンの<黄色>を観てきました。


斉藤さんから聞いた話によると、元々この劇団のカラーは<黄色>のギャグ中心の芝居とのこと。
観て、納得しました。
とにかくテンポがいい。
観客を巻き込んでテンションを上げていくそのやり取りの爽快さは、今までの公演で培ってきたものを確かに感じました。<黄色>バージョンのストーリーは、島田が残された3ヶ月をどう過ごすかを撮影して『ドキュメンタリー』という名のフィクションを作りたいマスコミの姿を風刺する内容。
まぁ言ってしまえば、よくある話です。
娯楽作品としては楽しめましたが、終演後に何か残ったかというと……。
いや、楽しめたんだから問題ないんですが。


2回目の今回、居酒屋のシーンが多かったこともあり、いろいろと細かいところも見てみました。
面白かったのが、居酒屋の壁に貼ってあるメニューの内容。
「黄粉チャーハン」
「ため息うどん」
「ザーサイステーキ」
ときて、
「歯につきやすいとうもろこし」
極めつけは
「ローソンから盗んできたししゃも」w
実際に劇中に出された大盛カレーも、ルーが象のかたちのじょうろに入って出てきてました。


結局のところ、こういう芝居は好き嫌いの問題になってしまうんじゃないでしょうか。
一つ一つのギャグややり取りは観てて面白いし、気持ちがいいんですが、それが次から次へと延々と続くと…ちょっと食傷してしまいます。
演じてる役者さんが生き生きと楽しそうにやってたのは好感が持てました。
こういう笑いを狙う芝居は一歩間違うと舞台上だけ楽しくて客が置き去りにされてしまう恐れがあるんですが、そういう事はなく観客を楽しませるという目的は果たしていたのはさすがでした。